canonicalタグは、類似するコンテンツが複数存在している場合、Googleのアルゴリズムによって評価が下がってしまうことを未然に防ぐために行う設定です。
類似する複数の重複ページが有る場合、いずれかのページを「正」としてGoogleに伝えることをURLの正規かと言います。
では、具体的にどのようなケースでcanonicalタグでのURLの正規化が必要なのでしょうか?
今回はcanonical設定が必要なケースを、いくつかの例を挙げて解説します。
canonical設定が必要なケース
ECサイトなどで類似した商品ページが複数ある場合
ECサイトなどで、値段や内容は同じなのに色やサイズだけ違う商品が存在することが多々あります。
そのような場合に、内容が重複するページと認識されることでページやサイトの評価が下がる可能性があるため、注意が必要です。
例えば、もしあなたがスマホケースを販売するサイトを作成するとして、値段や商品説明など、記載されている内容はほとんど同じで、商品の色だけが青・赤・黄色の3種類があったとします。
このとき、それぞれに個別にページを作成していると、商品画像以外の内容はほぼ同一の内容となってしまうことが多くなり、検索エンジンは重複ページと判断し評価を下げる可能性があるのです。
スマホ向けページとPC向けページを別々のURLに
スマートフォンを使用するユーザー向けに、PC向けページとは別のURLを使うサイトがあります。
URLを分けていても、サイトの内容はスマホ用、PC用ともほとんど変わらない場合が多いです。
このケースでも正規化が必要になり、スマホサイトとPCサイトをcanonicalで正しく設定する必要があります。
ABテストなどでテスト箇所以外が同じページが存在する
サイト改善を目的にABテストを行う際、一部の箇所以外はほとんどが同じページ内容になる場合があります。
この場合も、重複ページと認識される可能性があるのでcanonicalを設定が必要です。
AMPの実装によりAMP対応ページと非対応ページが存在している
ページの表示速度を高速化するAMPを実装した場合、AMP対応ページと非対応のページが同時に存在することがあります。これも重複ページとなるので、canonicalタグを設置して正規化させましょう。
ドメインの「httpsとhttp」「wwwあり・なし」が併存している
コンテンツ重複の例として多く見られるのが、ドメインの「httpsとhttp」や「wwwあり・なし」が同時に存在し、どちらもアクセス可能な場合です。これらも正しく正規化を行う必要があります。
※canonical以外にも301リダイレクトなどでも対応可能です。
その他canonical設定を行うケース
URLにパラメータなどを使っていないページであっても、原則として自分自身に対して、canonical設定をすることを推奨します。
ワードプレスなどのCMSでは、意図せずパラメータ付きの重複ページが生成されることも珍しくありません。
こういった場合に備えて、自分自身にもcanonical設定を予め行っておくことを推奨します。
headタグ内に、自分のURLを記述する「自己参照canonical」を行いましょう
まとめ
canonical設定は重複したページ評価を1つに纏めることや、サイト評価の減点回避としても重要ですが、誤った設定をしてしまうとインデックスさせたいページがされなくなることも起こりうるので注意が必要です。
また、Canonicalタグを用いたURLの正規化は、SEOで順位を上げるための設定ではなく、あくまで正しい情報をGoogleに認識してもらい、正しい評価を得るための基本です。
プラス評価を得るためではなく、マイナス評価を防ぐ対策として捉え、SEOでの評価向上はコンテンツ内容であることを忘れないようにしましょう。