近年ではWEBマーケティングの手法としてコンテンツマーケティングが注目を集めています。
しかし、コンテンツマーケティングには良さばかりでなくデメリットも当然あります。
今回の記事ではコンテンツマーケティングの特徴や注意すべき点について詳しく説明していきます。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、ユーザーのニーズに合わせたコンテンツを作成・発信することで集客を行い、商品やサービスの購買につなげるマーケティングのことをいいます。
コンテンツマーケティングの特徴は、発信する商品やサービスを「ユーザーに見つけてもらう」ことにあります。
ユーザーは自分の関心のあることでキーワードを打ち込んで検索しているわけですから、ユーザーの欲しがる商品や情報を把握したうえで戦略を練ることになります。
これまでのマーケティングとは違い、広告や宣伝によってユーザーの気を惹くのではなく、あくまで質の高いサービスや情報を提供することによってユーザーの関心を深め、将来的に購買してくれそうな見込み客の獲得を目指します。
即座に買ってもらうことを期待するのではなく、段階的に関心を深めて長期スパンで購入に導く手法です。
ユーザーの信頼を得る、関心を持ってもらう、期待やニーズに応えるコンテンツを発信することが基本となります。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツを資産として蓄積できる
コンテンツマーケティングが取り入れられるようになる前は、リスティング広告が主な集客施策でした。
しかし、リスティング広告は、広告配信期間が終了すればサイトへの流入も途絶えてしまいます。
短期間で一定の効果が得られることから、コストを支払ってでも施策する企業が多かったのですが、効果が持続しないこと、ユーザーが強引な広告に辟易していたことに加えて、Googleアルゴリズムの変更により低品質な外部リンクを増やす手法では順位を下げてしまうようになったことから、コンテンツマーケティングの評価が見直されたのです。
様々なメディアを通してコンテンツを提供することで集客するこの手法は、提供する数が増えるほどコンテンツが資産として蓄積します。
また、ユーザーにとって有益なコンテンツは、Googleが上位表示するようになり、流入の増加が期待できます。
顧客と長期的な関係が築ける
良いコンテンツを作り続けることで、サイトを訪れたユーザーの心を掴み見込み客にします。
自らコンテンツに興味を示してサイトを訪れたユーザーは、コンテンツの質が高ければ再び訪れる可能性が高いです。
ユーザーを満足させる良質なコンテンツを配信し続ければ、ユーザーの固定化にもつながり、ひいては購買、さらにリピーターにもなりえるでしょう。
顧客と長期的に良い関係を結べる点も、コンテンツマーケティングのメリットです。
SNSとの組み合わせで生まれる相乗効果
Googleの評価を高くする、ユーザーが求める独自性の高い記事を作成し続けることで、検索結果の上位に表示されるようになります。
上位に表示されることで、ユーザーの目に留まりサイトを訪れる可能性も高まります。
さらに、様々なチャンネルでコンテンツ発信することで、自然検索では訪れることがなかったユーザーにも認知され、アクセス数を増やすことが可能です。
そして、現在では良質で多くの人の関心を引く情報があれば、SNSを通じて情報が拡散します。
読む人の興味を引くような、他にはないオリジナル性がある内容のコンテンツであれば、SNSでシェアされて、予想もしない効果を得られる可能性もあります。
SNS(ソーシャルメディア)もTwitterなど一つのチャンネルに限定せず、Facebookやインスタグラムなど、活用できるものは全て利用するとより大きな効果を得られるでしょう。
コンテンツマーケティングのデメリット
短期で成果を出すことが難しい
コンテンツマーケティングは、ニーズが顕在化しているユーザー層をターゲットにするのではなく、将来購入してくれるであろうと期待できる潜在顧客に向けたマーケティング手法です。
そのため、実際にニーズが顕在化し、購買客が増え、成果につながるまでには時間がかかります。
こうした傾向があるため、コンテンツの発信は長期に及ぶのが普通で、発信するコンテンツやサイトの存在がユーザーから継続的に認知されなければ成功は難しくなるでしょう。
そのためユーザーの関心を引き留め、より効果的な良質なコンテンツを発信し続けられるような社内体制を整えることが必須になります。
成果が出るまで時間がかかるということは、それだけコストもかかるということです。
そのため安定したリソースの確保も必要になりますし、長いスパンでユーザーの動向を細かに分析する必要もあり、工数はかなりのものになります。
成果が出るまで数ヶ月、半年以上かかることもあるので根気強い運営が求められますし、いかに長期的な戦略を持つことができるかがポイントになります。
アクセス経路を意識する必要がある
コンテンツマーケティングの最終的な目的は、実際にコンテンツを購買してもらい自社の成果につなげることです。
そのためユーザーがどの経路でアクセスするか、どういうキーワードで検索してくるか、といった分析がしっかりできていなと長期的なユーザーの獲得にはなりません。
長期的な視野に立ったユーザー獲得プラン(設計)ができていないと、リソースばかりが浪費されて成果が生まれず、結果的にプロジェクトが頓挫してしまう恐れがあります。
長期にわたるユーザーの獲得と成果の達成には、事前の設計が極めて重要です。
そのためにはSEO対策、各媒体への広告及び提携、さらにSNSとの連携も必要になります。
とりわけTwitterやインスタなどのSNSは、ちょっとしたきっかけでその情報が爆発的に広がる可能性を秘めています。
たとえば人気の芸能人がその情報を拡散したとなると、その効果は絶大でしょう。
一度大きく拡散された情報はずっとネット上に残りますから、それは長期にわたる自社コンテンツへのユーザーのアクセス導線になります。
コンテンツの管理コストがかかる
ユーザーのニーズは常に流動的であり、それに合わせてコンテンツへのユーザーの流入も増減します。
ある時コンテンツをヒットさせ、過去の資産としてそれがネット上に残り続けても、話題性が弱まりユーザーの流入がなくなれば、そのコンテンツにはほとんど価値がありません。
そのため過去のコンテンツをそのまま残しておくのではなく、定期的にアップデートをする必要も出てきます。
当然その都度コストもかかります。
古いものであれ新しいものであれ、コンテンツの管理コストは常にかかるということを理解しておきましょう。
場合によっては、コンテンツの作成や管理を他社に依頼するということもあるかもしれません。
外注を行う場合は、自社のコンテンツの質やブランド力を落とさないように注意して依頼を行う必要があります。
どんなマーケティングであっても「必ず成功する手法」というものはありません。
コンテンツマーケティングにおいてもメリット・デメリットがあり、それを理解したうえでコンテンツを発信しなければ成功するものも成功しません。
コンテンツマーケティングは見切り発車ではなく、いかにユーザーのニーズを把握して長期的かつ綿密なプランで臨めるかが成功の鍵となるでしょう。
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