検索からの流入が少ないWebサイトでも、ライティング、記事作成を工夫することで検索エンジンの評価を上げ、アクセスを集めることができます。記事を上位表示させるために有効なSEO対策上のポイントを、内容と表現の両面からご紹介します。
1.「お知らせ」より、まずは「質問への回答」を書く
ユーザーが検索するのは、何か知りたいことがあるから。検索キーワードは、ユーザーからの「質問」であり、記事にはその「回答」を書きます。
質問を無視して、書き手の「伝えたいこと」「知らせたいこと」しかない記事は(「お知らせ」の記事と、私たちは呼んでいます)、あまりユーザーの役に立ちません。東京の観光情報が知りたい人に、「うちのホテルに来て!」と伝えてもユーザーのニーズには合致しません。
検索エンジンは、ユーザーの役に立つ記事を検索結果の上位に表示するよう、テクノロジーを進化させてきました。詳しいアルゴリズムは公開されていませんが、毎日見ている私たちも驚くほどの精度。読んでも役に立たない記事は、上位表示が難しくなってきています。
お知らせを書いてはいけない、という意味ではありません。まずはユーザーの知りたい気持ちに応えたうえで、伝えたいことを書きましょう。
2.必ずターゲットワードを設定する
記事を書く際には、ターゲットのキーワードを設定します。どんなキーワードが検索されたときに、記事を上位表示させたいのか? ターゲットのキーワードは、後述するように記事の中にも盛り込む最重要ポイントです。
キーワードを探すには、「Googleサジェスト」の機能を利用します。検索窓にキーワードを入力すると、続くワードをサジェスト(提案)してくれるこの機能です。
画像出典:Google
表示されたサジェストワードには、一定の検索ニーズがあります。まったく検索されないキーワードをターゲットに記事を書いても、アクセスは稼げません。
3.キーワードに隠された質問の意図を考える
質問に回答する記事を書くためには、そもそも質問の意図を理解していなければなりません。「東京 観光」というキーワードだけ見て、自分のホテルの情報を書いても、質問に答えたことにはなりませんね(ユーザーはホテルの宣伝を知りたい訳ではない)。
ターゲットキーワードの候補を挙げたら、そこに隠された質問の意図を汲まなければなりません。ここが、SEOライティングのちょっとしたコツやレシピのようなものなのです。
判断が難しい場合は、検索エンジンに聞いてみる、という手もあります。Googleは、キーワードのニーズに対して、かなり正確に記事を表示するようになっています。例えば「フランスパン」と検索すると、フランスパンとは?を解説する記事や、レシピなどが上位表示されます。「フランスパン 東京」なら、ほとんどがパン屋さんに関する情報です。パン屋さんが知りたい人に記事を読んでほしいなら、「フランスパン “地域”」のキーワードがターゲット候補になります。
4.記事の内容は山盛りにせず、質問の回答に十分な大きさで
「1記事1テーマ」はSEO対策の鉄則です。ひとつの記事であれもこれも伝えるのは難しいですし、検索エンジンが何の記事なのかわからなくなってしまいます。先ほどの例に戻るなら、東京の観光情報と個別のホテル情報は別の質問です。どちらも伝えたい場合は、2つの記事を作り、ターゲットキーワードもそれぞれ設定します。
また、元の質問が想定できない記事は、SEO対策としては価値が低くなります(つまり、検索されません)。質問の回答を記事で用意するマインドが、やはり重要なのです。
5.タイトルにキーワードを含める
タイトルは、検索エンジンが記事の内容を判断する重要な要素です。必ずターゲットキーワードを含め、できればタイトル文の前のほうに置いてください。検索エンジンは、先に出てくるキーワードを重要なワードだと認識します。
なお、本文テキストにも不自然でない形で含めることが重要です。もっとも、質問に回答する記事なら、自ずとキーワードが含まれるはず。確認の意味でも、書き上がった記事を見直してください。