近年SEO対策を自社で行う企業が増加しています。
その背景には、Googleの検索エンジンアルゴリズムが従来の外部リンクを多用して評価を高めるやり方よりも、ユーザーにとって価値が高いコンテンツを提供するサイトを、検索上位に表示するようになったからです。
外部リンク施策は業者に依頼するのが効率がいいのですが、サイト内のコンテンツを充実させる内部対策は自分たちで行う方がコストや工数などにおいて有利なため、最近では外部依存型のSEO対策から社内のスタッフのみで行うを全て完結させるインハウスSEOに移行する企業が急増しました。
今回はインハウスSEOを行うメリットとデメリットを中心にご紹介します。
自社SEOのメリット
インハウスSEOを行う際の最大のメリットはコストです。
単純にそれまでSEO業者にアウトソーシングしていた費用が削減されます。
基本的に外部施策SEOは短期的な効果は期待できるが、市場や競合は常に移り変わるものなので、ある時期を過ぎればまた新たな外部施策を行う必要が生じるのです。
その結果として、その都度業者に依頼する費用が発生するのがネックでしたが、自社のスタッフで対応出来るのであれば、新たな費用は発生しません。
またパッケージング型の外部SEO業者の、自社の顧客や商品などビジネスモデルに対する理解度にも疑問符が付きます。
一方、自社で行う場合は、自分たちの強みや特性を活かし、顧客を分析した上で最適な施策を、望むタイミングで実行できることから、効果が得られる可能性は高まります。
さらに、SEOは本来時間を掛けて試行錯誤しながら成功と失敗を繰り返して行くことから、内部SEOを実施する場合は、そのノウハウを蓄積できることもメリットです。
自社SEOのデメリット
自社完結型でSEOを行うと、外注費用は掛かりませんが、その分手間が掛かります。
特にSEO対策は専門的な知識と高い技術が必要になるので、自社スタッフに最適な人材がいればいいのですが、見つからない場合は新たなスタッフの確保や、既存のスタッフが育つのを待つしかありません。
様々なケースを経験しており、業界の最新情報にも詳しいSEO専門業者のように、スムーズな作業を行うのは極めて難しく、実現させるのが困難なこともインハウスSEOを行う上での大きな障害です。
そして一つの目標を達成するまで掛かる時間は、アウトソーシングよりも長くなってしまうことから、その分人件費も膨らみます。
さらにもし自社で被リンク施策を行う場合は、サイトの管理・更新を専任で行うスタッフの人件費、サイトのドメイン取得費用やサーバー費用も必要です。
仮に1つのキーワードを検索結果順位で上位に表示させる場合でも、最低でも毎月数万円のコストは必要になるでしょう。
それに対してSEO業者の場合は月額定額制の料金設定も多いので、一概にインハウスSEOだからコストが安くなるとは限りません。
自社SEOで押さえておきたい施策・作業内容
インハウスSEOを行う際に、まず押さえておきたいのが、キーワード順位、流入数や問い合わせなどを数値化して正確に把握することです。
そして、ぞれぞれの数値の伸びを阻害する要因を割り出し、正しい対策を行い日々改善して行くことも怠ってはいけません。
また、自社SEOは内部対策と外部対策でいえば、どちらかと言えば前者が中心になります。
例えば、h1タグで強調することで閲覧するユーザーに大見出しであることを伝えたり、文字数を増やしSEOキーワードに関するフレーズをコンテンツに追加して、内部の充実を図ります。
他にも、内部リンクの数を増やすことや、良質な発リンクを設置することも重要です。
内部対策についてはSEOの内部対策とはでより詳しく説明していますので参考にしてみてください。
もちろん内部だけでなく、外部的要因にも目を向けることも大切になります。
良質な被リンクを増やし、Googleからマイナス評価や場合によってはペナルティを課されてしまう質の低いリンクの削除や、リンクの否認もしっかり行いましょう。
まとめ
自社でSEOを実施する場合、メリットばかりを見るのではなく、デメリットにも目を向ける必要があります。
アウトソーシングを行わない代わりに、外注費用が掛からず、自社の特性と強みを活かしたコンテンツの強化を行えますが、専門的な知識や高い技術力と経験が要求されるので、自前のスタッフだけで即対応するのは困難であり、新たな人材を探してもなかなか見つからず、望む期間内で作業が完了できないでしょう。
またサイトの管理・更新にも手間暇が掛かることから、社員に対する人件費が掛かるので、SEOのインハウ化を行うべきか、外注すべきかどうかは自社の資金力や、スタッフのレベル、新たたに人材を確保できる見込みがあるかどうかなど、現状を踏まえて考慮することをおすすめします。