こちらの記事は弊社運営クラウドライティングサービス『REPO』のライター向けに作成したものです。
ライター経験が長く知識も豊富な人が陥りがちな罠が、難しい言葉・表現の使いすぎ。
経験豊富で頭のいいライターほど犯しやすい間違いです。
なんだかすごいことが書かれているんだけど、読むのがつらい・・・わかりづらい・・・。
せっかく内容がいいのに、表現が難解・複雑ゆえに敬遠されてしまうのはもったいないですよね。その簡単な解決策は、「単純明快」にすること!
あなたが思っている以上に、すべてはシンプルにすることでうまくいくのかもしれませんよ。
1.ライターが知識に囚われる
勉強好きでないかぎり、大学の教科書を読むのが楽しい人はいないでしょう。書かれている文章は意地悪と思えるほどに難解で複雑。内容を理解するのは簡単ではありません。興味のある分野であっても、読むのが苦痛に感じてしまいますね。
あなたがどんな人を対象に文章を書いているかはわかりませんが、大学の教科書のような文章は書くべきではありません。「そんなことはわかってるよ」と、思うかもしれません。
思うかもしれませんが、気をつけてください。そのジャンルの知識が豊富であればあるほど、この間違いを犯しがちです。「○○のことなら何でも知っている」という状態のときこそ、危険なんです。
知識がたくさんあるからこそ、それに囚われてしまう…すると、知識がない状態を想像できなくなります。知らないということがわからなくなるわけです。
要は、相手も自分と同じようによく知っているはずだ、と思い込んでしまうんです。それも、ほとんど無意識的に…。
2.すべてのライターの武器:単純明快さ
文章を書くときは「相手は何も知らない」ということを前提にして、できるかぎりシンプルで平易な表現を使うべきです。専門用語や特殊表現のオンパレードは避けましょう(一部のマニアックな読み手を想定した記事や専門誌なら別ですが)。
わかりやすい簡単な言葉を使ったからといって、読み手の知性を侮辱するわけではありませんし、気分を害されるようなことはありません。むしろ自分にしかわからない難解な言葉を使って、読み手を迷わせ、混乱させるほうがマズイですよね。
「こんな簡単な表現を使ったら、頭悪いと思われるかも」
「もっとこう、専門家みたいなカッコいい表現使ったほうがイケてる感じがする」
もしかしたら、読み手はそうは思っていないかもしれませんよ。
読み手はあなたの表現力や専門知識を誉め称えるための記事を読むわけではありません。
それに、どれだけ専門知識を持っていても、読み手があなたの文章を理解できなければ意味がないです。
そうなると読み手にとってあなたは、専門知識を持っていないのと同じ扱いになるんです。
相手は何も知らないことを前提に、あるいは何も知らない自分自身に教えるつもりで書いてみましょう。専門用語は可能なら他の平易な言葉に置き換える、凝った言い回し、難解な表現は使わないなど、単純明快さをつねに意識してください。
3.読み手の知識レベルに合わせる
「でもあんまり簡単すぎる言葉を使ったら、なんだか稚拙な感じがするじゃない?」
たしかに。簡単でわかりやすい文章と、稚拙な文章、そのふたつの境目が曖昧になるときがあるかもしれません。読み手に「あ、この人頭悪そうだな~バカだな~」と思われたら致命的ですよね・・・。どうしたらいいんでしょうかね?
結局、「読み手の知識レベルに合わせる」ことが唯一の解決策ではないでしょうか。相手の知識レベルを上回った文章だと、「全然わかんない!何言ってるの?」と不満を持たれます。
逆に下回ると「なにこの人?超頭悪そう。読むのやーめた」なんてことに。自分より頭の悪い人から、何かを教わりたくはないですからね・・・。
だから、ちょうどいいラインを見極める必要があります。そのために、読み手の知識レベルを想定しましょう。ある程度知識があるのか、それともまったくのゼロなのか? 前提条件が違えば、あなたが書く文章のレベルも変わってきます。
たとえば、 ライターに少し興味を持っている程度の人に、やたらと詳しいライティングノウハウを専門用語たっぷりで伝えても「??」ですよね。「○○の法則を使うことで〜」とか言われても理解できませんし、そもそも関心すらないかもしれません。
逆に、ライティングに詳しい人に対して「ライティングとは〜〜」「ライターになるメリットは〜」みたいなことを言っても、「いや、知ってるから・・・バカにするなよ」となるでしょう。
・知識どころか、そもそも関心すらほとんどない状態
・関心はあるけど、ほとんど何も知らない知識ゼロの状態
・ある程度関心も知識もある状態
・よく勉強していて、相当な専門知識がある状態
上記のような、読み手の知識レベルや意識レベルにそった文章が必要なんです。もしわからなかったら、読み手が読んでいそうな雑誌とかニュースサイトをチェックして、そこに書かれている文章レベルをマネしたらいいですよ。
普段読み慣れている文章レベルなので、すんなり受け入れてくれるはずです!
4.多くの要素やメッセージを詰め込まない
ちなみに、ライターがよくやってしまう(私たちも!)間違いのひとつに、「いろんなこと、言いすぎ」というものがあります……。要するに、メッセージが複雑になっているということ。
たしかに、文章を展開していく過程で枝葉のいろいろな話に触れると思います。それはそれで問題ないはずです。でも、いろんな話はしつつも……メッセージの軸はぶれないようにという、このバランスが大事なわけです。難しいんですけどね。
私が意識しているのは、大きなテーマ(アイデア)をつねに忘れないようにしておくことでしょうか。
「ライターが忘れがちな、だけど大事な単純明快さという文章の要素を伝える」
こういう大きなアイデアを軸に持っておけば、「この文章は記事の主要アイデアに特に貢献しないから削ろう」などの判断ができます。複雑になりがちなメッセージをシンプルに保ってくれるわけですね。
5.伝えたいメッセージを確実に伝える簡単な方法
それと、文章の単純明快さとは少し違うかもしれませんが……伝えたい重要なメッセージを確実に読んでもらう簡単な方法があります。
それは、「重要」という単語を使うこと!
あまりに簡単すぎてバカバカしいかもしれません。でも、こちらから「ここは重要です」と言わなければ、読み手はわかりません。読み手のほうで重要なポイントを探して理解してくれるだろう……とは期待しないほうがいいです。
伝えたいポイントを示すのは書き手の仕事です。そしてそれはただ「重要」とか「大事」といった単語を使えばいいのです。太字にしたり下線を引いたりすることでも、重要だということを暗示できますよね。
シンプルです。
6.例(例え話)を多用する
何か難しい概念を説明するときは、例え話をくどいくらいに多用しましょう。長い文章で頑張って説明して理解してもらうよりも、ずっと少ない労力でこちらの言いたいことが伝わります。
本当に、どうしても理解してもらいたい箇所は、例を3つくらい出しましょう。それくらい例え話を使ってようやく理解してもらえると思ったほうがいいですね。
7.要点を箇条書きにする
長い文章の中に、要点が箇条書きで簡潔に並べられていると、それがいいスパイスになります。説明して、例を挙げて、さらに箇条書きで要点をまとめて……こうやると、非常にわかりやすいです。
ざっと飛ばし読みをする人には、箇条書きの部分だけを見てもある程度の趣旨がわかり、じっくり読んでいる人にとっても、より理解が深まります。
8.まとめ
迷ったら、単純明快・シンプルに。わかりやすい文章はほぼ例外なくシンプルで平易な言葉・表現で書かれていますから。凝った表現、仰々しい言葉、意味不明な専門用語、そういったものを使わなくても、ちゃんと文章は書けるんです。
そして自分自身の知識レベルではなく、つねに読み手の知識レベルに合わせることを考えましょう!
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