4.SEOの全ては検索エンジンの仕組みを知ることから始まる~検索エンジンの仕組みと成り立ち~ (4/7)

4-1. 「ググる(googling)」と言う新しい言葉を作った検索エンジンのGoogle

検索エンジンと言えば、真っ先に浮かぶものはGoogleという方も多いと思います。googleロゴ Googleは1990年代のスタンフォード大学での研究をベースに開発された'ロボット型検索エンジン'です。 HTML (Hyper Text Markup Language) によって記述されたウェブ上のページ間の関連性を、「バックリンクの分析」によって独自にランキング化するアルゴリズムをベースとして進化を重ねてきました。

Googleアルゴリズムの変遷と、その動作プロセスについては後述しますが、Googleの検索エンジンは革新的なランキングアルゴリズムによって検索エンジンの可能性を拡大させた、最も優れた検索エンジンの一つであるということは疑いようもありません。

しかし、Googleは最初から絶対的王者であったわけではなく、また現在でもより良い検索結果を提供するために日夜アルゴリズムの改良を行っています。

「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」

これがGoogle創業当時から現在も変わらないGoogleのミッション・ステートメントです。

4-2. 世界で初めての検索エンジンの登場

ここでは、読者の中にはまだ生まれていない方もいるかもしれませんが、インターネット黎明期の時代(1990年代)について簡単にまとめさせていただきます。

なぜならば、Googleの誕生した背景について知り、Googleの目指す最終形はどのようなものなのかを知ることがSEO対策において非常に重要だからです。

Googleが誕生する前夜、アメリカではインターネットバブルの波が徐々にアメリカのシリコンバレーに寄せ始めていました。

世界で初めての検索エンジンは1990年に誕生したArchieと呼ばれるエンジンです。最初はFTPサーバに接続して、そこから文書を探してくるというだけのものでしたが、インターネット上に公開されるようになり、人気のウェブサービスとなっていきました。これは、Googleが誕生する8年も前の出来事です。

その後、様々な検索エンジンが勃興します。それらの検索エンジンは①サーバー処理速度の課題②データベース容量の課題を共通に持ちつつ、そのマネタイズと「いかにより品質のいい検索結果」をユーザーに返すかというミッションを達成するために開発競争を繰り広げることになります。

4-3. 検索エンジン開発ラッシュの90年代とSEO対策の登場

インターネットの登場により、世の中にウェブサイトの数が日に日に増えるようになってくると、インターネット上の情報を整理する必要が出てきました。検索エンジンロゴ各種 「最初にウェブ上の情報を網羅的に整理するのは誰か?」そこに巨大なビジネスチャンスがあり、多くのIT企業やシリコンバレーのベンチャー企業が躍起になって様々な検索エンジンを開発しました。

InfoseekやExcite等は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

その他にもLycosやWebCrawlerなども非常に有名だった検索エンジンです。

そして、のちにOvertureに買収されることとなる「AltaVista」 という一世風靡した「全文型検索エンジン」が1995年に登場。超高速の検索結果をはじき出す驚愕の検索エンジンとして人気を博しました。

また、日本でも早稲田大学発の「千里眼」や東京大学発の「ODIN」や京都大学発の「mondou」等の大学発の検索エンジンに加え、NECの「NETPLAZA」、富士通の「InfoNavigator」、ソニーの「WAVE Search」、リクルートの「WebdeW」など、産学を問わず本当に多くの企業がその開発に身を乗り出していました。

検索エンジンが盛り上がりを見せると同時に、そのマーケティングメディアとしての価値の高さは認知を広げていきました。検索結果で上位表示をすることの価値が認識され、SEO対策をすることによる莫大なマーケティングメリットも認識されるようになりました。検索結果ページでの上位表示をするためのテクニックは、検索エンジンが登場して間もなく様々なウェブマスターやマーケッターによって研究・開発されることになります。

4-4. ディレクトリ型検索エンジンの雄、Yahoo!

検索エンジンには大きく二つの機能があります。

1つ目は情報を収集すること、2つ目は収集した情報を表示すること。

前述した多くのロボット型検索エンジンでは、あらたなウェブページの発見、収集のプロセスをロボットが自動的に行うことが特徴です。このプロセスは広く「クローリング」と呼ばれ、HTML上でのリンク発見とデータベース参照により、新たなウェブサイトの登場を検知し、データベースに格納します。

ロボット型検索エンジンに乗り越えられていなかった壁は「情報の精度」でした。主要な要因の一つとして、当時のSEO対策手法が大きく影響しています。

例えば「車」と検索するユーザーが多い、ということを知っているウェブマスターが、金融商品を宣伝する自社サイトにそれらのユーザーを呼び込みたいと考えたとき、自社サイトのフッター部分に「車車車車」と無数に記述する・・・

当時の検索エンジンはこのようなことをされるとそのサイトの中に含まれるコンテンツが金融商品に関することなのか、車に関することなのか判定がつかなくなってしまうほど脆弱でした。悪意あるサイト運営者がそのようなスパム行為を行い、その当時のロボット型検索エンジンはそのスパムに対して適切な対応が出来ていませんでした。「隠しテキスト」「クローキング」「自動生成コンテンツ」「不正リダイレクト」等、現在のSEO対策では明確に「スパム」として扱われる、タブーと呼ばれるような施策の多くはこの当時に考案されました。

スパマーによる悪質なSEO対策による検索結果ページの占有に対し、当時の検索エンジンは有効な対処をすることが出来ていたとは言えませんでした。その結果として、ユーザーニーズ(≒欲しい情報にたどりつくこと)を満たすことが出来ず、ユーザーが徐々に離れていくことにつながっていきました。

当時の検索エンジンにおいて悪質なスパムを行うサイトがアダルトサイトや、ギャンブルサイトなどの公序良俗に反するウェブマスターが多く関与していたことも、一般ユーザーを敬遠させる大きな要因として働いたようです。

そんな中、徐々に脚光を浴びていったのがYahoo!です。yahooロゴYahoo!では情報の収集とインデクシングの作業を「全て手動で」行い、それらをカテゴリー分けしていくことでポータルサイトを形成していきました。

これが、現在のウェブポータルの巨人、Yahoo!のスタートです。情報の精度の高さから、ロボット型検索エンジンより信ぴょう性が高く、ユーザーニーズ(≒欲しい情報にたどりつくこと)を満たすポータルサイトとして多くのユーザーに支持されるようになっていきました。当時のYahoo!のサービスをあえて一言で言うと、非常に価値の高いリンク集を提供するサービスです。

同時期にポータルサイトとして台頭してきたサイトとしては、MSNやExcite等が有名です。これらも情報ポータルとしての機能を持つと同時に、検索窓からはキーワード検索の機能も併せ持つことによってユーザーニーズを叶えるよう工夫していました。

Yahoo!の最初期の検索エンジンはAltaVistaというサービスです。Yahoo! JAPANではgoo検索エンジンを採用。2000年にはGoogleに切り代わり、2004年には自社サービスとしてのYahoo Search Technologyをリリース。さらに5年後にはYahoo! JAPANの検索エンジンは再度Googleに戻ります。

Yahoo!のサービスインは1994年で、ディレクトリ型検索を持つポータルサイトとしてオープン。90年代後半にはインターネットユーザーの多くが、ホーム画面として使用していたといわれていました。90年代後半のインターネットブラウザのホーム画面と言えばYahoo!というイメージが定着しているほど、その当時のYahoo!は圧倒的なユーザートラフィックを一心に抱えるビッグプレイヤーでした。

検索エンジンを開発する側も、検索エンジンでユーザーを集客するサイト運営側も、インターネット上でのマーケティング活動における「検索エンジン」での集客の価値の高さを十分に認識していたため、加速度的に市場が成長していったと言えるでしょう。たった数年で後発サービスが市場を塗り替えるというような開発争いを繰り広げていました。まさに、インターネットバブルの時代です。

4-5. 1998年、後発のロボット型検索エンジン~Google誕生

さて、ここまで来てやっとGoogleが登場します。昔のgoogleロゴ Googleは1998年当時にスタンフォード大学博士課程に在籍していたラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンの二人の技術者によって創業されました。

その検索エンジンの原型は、博士課程の研究としてバックリンクの分析をするエンジンである「Back Rub(バックラブ)」として開発されました。

その原点はThe Anatomy of a Large-Scale Hypertextual Web Search Engineという論文にまとめられています。 いわゆる、ページランク(PageRank)と呼ばれるバックリンクの研究に基づくHTML文書間における重要性の重みづけを研究した論文です。

参考:Google の秘密 - PageRank 徹底解説

「重要度の高い論説は、様々な論説から参照されることによって権威づけられる」という仮説に基づき、参照(つまり、リンク)される文書間で重要度を受け渡し合うということをまとめた論文です。

このアルゴリズムに基づき、Googleは一つ一つのURL(HTML文書)に0~10までの11段階のランキングスコアを付与していきました。これをSEOスコアと呼ぶこともあり、キーワードでの上位表示をするための重要なランキング要因となっていました。

「よりランクの高いページからのリンクは、低いランクのページからのリンクよりもより価値がある」という基本的なランキングアルゴリズムをベースに、ロボット型検索エンジンGoogleはスタートしました。

このPageRankというアルゴリズムは、現在もページ間のリンクによってサイトの重みづけを決めるGoogleのSEOランキングアルゴリズムの根幹として機能しています。(※2013年からランクの公開・更新は停止しているが、内部アルゴリズムとしては引き続き使われていると言われています)

このアルゴリズムによって、これまでの検索エンジンでは評価しきれていなかったページ間のつながりによる品質評価を行うことが可能となり、Googleの検索結果のランキングは他のロボット型検索エンジンに比べはるかに高品質な(すなわちユーザーニーズに応えた)検索結果を返すことが出来るようになりました。SEOでの上位表示を決めるランキングアルゴリズムを他エンジンと比べてより厳格に兼ね備えていたといいかえることが出来ます。

また、Googleではサーバ処理速度を速める分散サーバの開発によって安価で大量の情報を瞬時に処理できるエンジンを開発しており、精度と速度の両面において、他のロボット型検索エンジンを圧倒的に凌駕していたといっても過言ではありません。

4-6. Yahoo!とGoogleの攻防

yahooとgoogleロゴ90年代後半に最も多く使われていたポータルサイトはYahoo!と言って間違いないでしょう。前述した通り、「手動で」高品質なサービスをまとめていったYahoo!のポータルには高品質なサイトが多数インデックスされており、多くのユーザーがYahoo!を起点にネットサーフィンを始め、また新たな情報を探すときにはYahoo!に戻り、ネットサーフィンを行っていました。

しかし、インターネット上に増えるサイトの数はもはや「手動で」全ての情報を整理しきれる数をはるかに超える情報量となりつつあり、「自動で」その情報を整理するエンジンは時代に必要とされていたように思えます。また、手動の管理には物理的なスピードの制限もあり、日夜更新され続けるインターネット上の情報への即時反映性の担保をすることも難しくなってきたことは事実でしょう。

インターネット上の情報が多様化すると同時に、インターネットユーザーが求める情報もより多様化(また、多言語化)するようになり、ユーザーニーズ(≒欲しい情報にたどりつくこと)を満たすサービスの提供をすることは、より難易度の高いものへと変わっていっています。

Googleが広くユーザーに支持されるようになってきていた2000年6月、Yahoo!の検索エンジンとしてGoogleが搭載されます(それ以前はインクトゥミがYahoo!のロボット型検索エンジンとなっていました)。当時のYahoo!とGoogleでは資金面でも抱えるユーザー数でも圧倒的にYahoo!に軍配がありました。Yahoo!のブランド力を利用してGoogle検索はユーザー数を飛躍的に伸ばしていき、徐々にYahoo!のユーザー数を上回るサービスへと進化していきます。この状況は、Yahoo!が(買収した)独自の検索エンジンアルゴリズムを導入する2004年まで続きます(この間の2社の水面下での開発競争は数多くの書籍にまとめられるほどものすごいものだったそうです)。

GoogleがYahoo!の検索エンジンとして機能提供を行っている間、GoogleはYahoo!から得られる大量のトラフィックデータを元に、検索エンジンのアルゴリズムをより強固なものへと進化させていきました。また、Internet Explorerに搭載されたGoogleツールバーは、Yahoo!にアクセスすることなく「検索」することが可能となり、次第にYahoo!のトラフィックをGoogleが上回るようになっていきました。

また、これも同時期にGoogleでは検索エンジン連動型広告であるAdwordsを搭載し、「検索結果に広告」を掲載するようになりました。ユーザーのニーズに応えることを追及していたGoogle創業者の二人はこの機能について懐疑的だったと言いますが、今も「ユーザーのためになる広告」への研究には余念がなく、ユーザーニーズと広告のマッチング精度を高めることでユーザー体験を損ねない広告露出を可能にしています。

2015年のGoogleのレポートによればGoogleの収益の69%が保有媒体からの広告収益という結果になっており、世界的大企業への礎を築いた最も重要な転換点と呼ぶべきでしょう。検索エンジン連動型広告はOvertureという会社が最初にサービス化したものですが、Overtureは後にYahoo!に買収され、Yahoo!スポンサードサーチとなります。これらの広告はそれまで「マネタイズ」に苦しんでいた検索エンジン運用会社に新たな兆しをもたらしました。

また、サイト運営者側も、これまでのSEOによる恩恵から「検索結果ページ経由での集客」の重要性を認識していたため、検索エンジン連動型広告は爆発的な市場の拡大を促しました。

4-7. SEOの二軸であったGoogleとYahoo Search Technology

2004年、Yahoo!はOvertureを吸収合併する形でGoogleの検索エンジンの搭載を停止しました。同時にYahoo Search Technologyとして独自の検索エンジンアルゴリズムを搭載。2005年にはYahoo!ジャパンの検索エンジンにもYST(Yahoo Search Technology)が搭載されます。

Yahoo!とGoogleの事実上の決別により、SEOはYahoo!対策とGoogle対策の2つのアプローチに分散することになります。この時点で、日本における主要な検索エンジンはYahoo!とGoogleの二大巨頭が約9割のシェアを占めていました(3番手としてのMSNサーチも度外視出来ませんが、この記事では割愛します)。

この状況は、Yahoo! JAPANの検索エンジンが再びGoogleのエンジンに統合される2009年まで続きます。そして、2009年には実質的に日本の検索エンジンの90%のシェアをGoogleが占めるようなります。(Yahoo! JAPANの検索結果のベースとなっているエンジンが再びGoogleとなったため)。

日本におけるSEO対策は、Yahoo!とGoogleのシェアが圧倒的に高かったことから、主にこの2つの検索エンジン対策を指すことがほとんどです。また、2009年以降にはYahoo! JAPANの検索エンジンをGoogleが担うことになったため、SEO対策≒Google対策と言ってしまっても過言ではない状況となっています。

非常に多くのプレイヤーを擁する検索エンジンの市場と成長は、2016年現在においてはGoogleの一人勝ち状態になっていると言えます。特に日本におけるSEOを語るうえで、注視すべき対象がGoogle検索エンジンに一本化されたということは特筆すべきことと考えていいでしょう。2009年以降、ウェブマスターが注意を払い、SEO対策のために動向を注視するエンジンがGoogleに一本化されたというところで本章を終え、いよいよGoogle対策(≒今日におけるSEO対策)の本質の話に移行していきます。

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